2001年の5月から2003年の5月まで、丸々2年間、当時現役の留学生だったトシエさんが MIYACO に寄せて下さった日記です。当時から大分月日が経ちましたので、現在のアメリカ留学・生活事情にそぐわない箇所もありますが、当時の貴重な記録として、また、ひとつの読み物としてお楽しみ下さい。 【目次はこちらです】
サラリーマン・ディナー
- #10. (2001年06月22日)
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とうとうこの日記も#10を迎えましたね。みなさん、楽しんでいただいてるのかしら?
昨日、ボーイフレンドが仕事の帰りにうちへ来ることになっていたので焼き鳥とあの例のご飯をご馳走することにしました(ご馳走、ってほどでもないんですが…)。
ルームメイトに「あんたも一緒に食べる?」ときくと「うん」というので3人で仲良く食べることにしました。
前に1度、別のアメリカ人の友達と焼き鳥を作ったことがあるので要領は得てました。しかし今回はフライパンではなく、日本から送ってもらった「もち焼き網」でチャレンジ。
もち焼き網…セラミック加工がコンロの火を炭火のようにすると書いてあったので「ぴったり」と思い使ってみることにしました。焼き鳥といっても「ねぎま」のしょうゆだれ味しかできませんが。しかも、鶏の胸肉なのでちょっとぱさぱさした感じ。でも、もも肉だと骨までついてくるのでやめたのです。
授業が終わり、ボーイフレンドに電話をして、それから「焼き」にかかりました。
朝の間につけだれを作っておき、鶏肉とねぎも切っておきました。鶏肉とねぎをつけだれに15分ほどつけこみ、その間にご飯を炊きました。
「焼き鳥」を外国人に説明するとき「日本のシシカバブーみたいなもの」と説明すればわかりやすいと思うのですが、私の発音が悪く、ボーイフレンドは「なんじゃそりゃ?」といいました。「シシカバブゥーやん!」というと、「Shishkebab。きみの発音には余分なシラブル(音節)が入ってる」「しゃーないやんか、日本人やねんから。日本では「シシカバブゥーって言うの!」」という焼き鳥ではなくやり取りがあり、おかげで正しい発音を覚えました。
ルームメイトも「ヤキトリって何?」と聞くので、今度は自慢げに「Shishkebab よ」と教えてしまいました。スーパーで本物を見せてあげたのですが、台湾人の彼女は、シシカバブー自体知らなかった様です。
竹串は何とボーイフレンドのうちからもらってきました。焼き鳥の串よりかなり長いですがアメリカにも竹串は売ってます(前に作ったときに知っていた)。バーベキューに使うようですねぇ。彼のうちでこれを見つけたとき、焼き鳥実行計画を思いついたのです。
長さを整え(15本)水につけておきました。こうしておくと、焼いたときに串がこげない、と何かに書いてあったので。
たれにつけこんだ鶏肉とねぎを交互に刺していきました。もち焼き網の上に並べ、焼き始めました。
時々炎が上がったりして、いい感じです。最初の半分が焼きあがるころに、ルームメイトがコンピュータールームから戻ってきました。「いいにおい…」っていってましたが、焼き鳥のにおいって、いいにおいと、臭いの紙一重ですよね。焼き鳥屋さん行ったら臭いもん。
次の半分ができたころにボーイフレンドも到着。彼にはルームメイトも一緒に食事することを言いませんでしたが察したようです。
メニューは焼き鳥、ご飯、インスタントのスープ(今回はスープを作る時間がなかったので)、そしてカナダビールで、日本のサラリーマン・ディナーしちゃいました。
ボーイフレンドは自分専用のお箸でがんばってご飯を食べてました。最近なかなか上手になってきました。焼き鳥も串から外してお箸で食べようとするので、「焼き鳥はこうやって食べるのよ」と串をもって食べるように言うと、「練習、練習…」だそうです。
ふりかけのごまも箸でつかめるぅ、と自慢するまでになりました。ふりかけはルームメイトが食べたいというので、3人ともかけて食べました。
あの歌、2人の前で歌ったんです。ご飯炊くときの歌。ちょっと恥かしかったけど、日本人の知恵を自慢しました。
後かたずけはルームメイトがやってくれました。実に楽しい夕食でしたよ。焼き鳥を夕食に食べる、外国人3人(アメリカでは、3人とも外国人)、ん~絵になる。それでは、また。【第11話へ】